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「姿は変われども」

法話   2016/10/22
2016年10月22日放送

いよいよ秋も深まり、お寺の庭の掃除に追われる毎日です。
先日、木の下の落ち葉に鳥の巣が落ちていました。おそらく、今年の春先ににぎやかな鳴き声が響いていた小鳥の巣です。わたしは、枯草などで円くきれいに作るものだなぁと感心して手に取って見ました。
その巣をよく見てみると、底のほうがたくさんの黒い毛で作られていました。それは春先に抜け変わった、お寺で飼っているペットの毛でした。小鳥の大事な卵、そしてかえったひな鳥を優しく包む布団のようでした。
気がつけばまわりの落ち葉も木のいのちを支えていた存在。そして地面の虫たちをやさしく包む布団や家に見えてまいります。
すべてが役目を終えた存在ではないのです。
例えば、一本の木があります。山にあるときも木、伐られて薪になっても木、燃やされて炭になっても木です。すがたは変われどもそれぞれのときにおいてしっかりと存在し、ただ私たちが状況によってその名前を呼び変えているだけなのです。
動物の毛は冬の寒さを防ぎ春に抜け落ち、時として鳥の巣にかわる。木の葉は太陽をいっぱいに浴びて木を成長させ冬を前に散り、地面の栄養となり多くのいのちをはぐくむ。
まさにそのときそのときに大事な唯一無二の尊い存在となって様々に関わりあい存在しています。
わたくしたち人間は、生かし生かされている真実を理解できる生き物です。
また今朝も無事に目覚め、ただひとつのこのいのちをいただいているのです。
多くのいのちや存在を見つめ、尊重して、ともにより善く生きること、それがお釈迦様の説かれた教えなのです。

士別市 玉運寺
坂野 亮宗

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